2015-07-27 家政婦ジェフリーズ・シリーズ

食事、コンピューター、インドネシアについてのひとり言。 ときどき人類学なども。

[2015-07-27] 家政婦ジェフリーズ・シリーズ

最近 Emily Brightwell の「家政婦ジェフリーズ」シリーズに はまっている。 翻訳で、 『家政婦は名探偵』というシリーズ第一作を読んだのが きっかけだ。 ビクトリア時代のロンドンが舞台の、 コージー・ミステリーだ。 推理の才能のほとんどないウィザースプーン警部補 (Inspector)の捜査を、 家政婦ジェフリーズ夫人をリーダーとする 使用人たちが応援する、という筋立てだ。 下敷となっている枠組は警察ものだ。 すなわち たくさんの警察官たちが足で調査をしてすこしずつ 事実を収集していく、という枠組だ。 『87分署』シリーズみたいなもんである。 ただし、調査をするのが警察官ではなくて使用人、というところがミソである。 そういう意味では『ブレーメンの音楽隊』みたいである とも言える、 そして そこが面白いのだ。 ・・・とは言え、 基本は基本は警察ものなので、 アガサ・クリスティのような 胸のすくようなトリックがあって、 だまされるのを楽しむような小説ではない。 むしろ、 雰囲気を楽しめばいいだけの、 現実逃避・読み捨てタイプの小説である。

・・・と言いながら、 つぎつぎと読んでしまった。 まずは Kindle で安売りしていた Mrs Jeffries Holds the Trump (No 24) と Mrs Jeffries in the nick of Time (No. 25) を 読み終わる。 安売りがなくなったので、 最初に戻って、順番に Mrs Jeffries Dusts for Clues (No. 2)、 The Ghost and Mrs Jeffries (No. 3)、 Mrs Jeffires Takes Stock (No. 4) と 読んだ。 いまは Mrs Jeffries on the Ball (No. 5) を 読んでいるところだ。 日本語1冊、英語で5冊だ。 ほぼ二日か三日に一冊の割合で読んでいる。 いかん・いかん・・・

「みんないい人」という設定は、たしかに、 読みやすいのだが、 やはり敵役がいないと面白くない。 同僚の Inspector Nigel Nivens が毎回でてくる 敵役ではあるのだが、 出番が少なすぎる。 In the Nick of Time に出てきた Nivens の甥、Lionel Gates は ほんとうにいまいましいほどの憎まれ役である。 もう少しコテンパンに痛めつけてやりたかった。 いま読んでいる On the Ball には、 インスペクター・ウィザースプーンの従兄弟、 Edwina Livingstone-Graves が出てくる。 突然あらわれて警部の家に居候した彼女は、 使用人たちをこづきまわすのだ。 こいつが Lionel Gates に負けず劣らずいやらしい。

さてさてどうなることやら・・・