2021-06-20 Mrs. Jeffries Rocks the Boat (第14作)を読み終わる ---今回はなかなか読み応えがあった

食事、コンピューター、インドネシアについてのひとり言。 ときどき人類学なども。

[2021-06-20] Mrs. Jeffries Rocks the Boat (第14作)を読み終わる —今回はなかなか読み応えがあった

_Mrs. Jeffries Rocks the Boat (Mrs.Jeffries Mysteries Book 14) _’ (Emily Brightwell 1999) を読みおわった。 ジェフリーズものの第14作である。 ビクトリア朝時代のロンドンを舞台に、 あまり警察仕事が得意じゃない警部、 ウィザースプーン警部を 彼の家の召使たちが(彼には知られないように) 助ける、という設定である。 家政婦(というのかしらん、 執事がいない家なので、召使たちのボス)ジェフリーズ夫人 (未亡人)がリーダーとなって、 召使たちがあちこち飛び回って手掛かりをさがす。 このシリーズは、いわゆるコージーミステリーの典型で、 たいへんに読み易い。 これといった悪者(さいしょの頃は ニヴンズ警部という、なかなかの悪者がいたのだが、 この頃登場回数がぐっと減っている)も登場せず、 これといったトリックもなく、 いつも同じメンバーが和気藹々と謎をとく。 パンデミックの時に読むのには最適かな。

ただ、今回は物語の筋にしかけられた トリックがなかなかのものだった。 ちょっぴりアガサ・クリスティ風だった。 何も期待していなかったので、ちょっと驚いた — そして、楽しめた。

クリスティ(とても面白い)と 江戸川乱歩(興醒め)の違いがどこにあるかは、 いずれ述べたい。