2015-08-12 トコ(象牙)の道

食事、コンピューター、インドネシアについてのひとり言。 ときどき人類学なども。

[2015-08-12] トコ(象牙)の道

エンデでは婚資[–婿の「家」から嫁の「家」に 与える財貨–]として象牙(トコ)が重要だ。 昔は十本、二十本と使われたが、 いまはほんの二、三本しか使われない。 象牙の絶対的数が少なくなっているのだ。 [–中国人(商人)に売ってしまい、 婚資流通の外に出てしまったからである–] それじゃぁ具体的にどれくらい残っているのかと 考えた。 象牙は「財産」の典型的なものであり、 財産は秘密にされている・・・ というわけで聞いても分かんないだろうな。 ま・ダメモトで聞いてみよ。

というわけでリヴァに、 ズパドリ村のトコの全体数がだいたいどれくらいだと思うか 聞いてみた。

・・・出るわ、出るわ。 どこどこの家には何本と、かなり自信をもって 答えてくれた。 婚資のやり取りをほとんど全て覚えているのだ。 一本一本のトコの由来 (誰の婚姻で使われたのか)だけでなく、 その家に来るまでの道も、 かなりの分を辿ってくれた。 リヴァんちにある一本のトコの道は複雑を 極めており、 これだけで論文一本書けそ (^_^;)