カンポン・アロール

概観

独立後次第に増え300 ほどの衣料品店が立ち並ぶ。

独立後、土地は政府が所有しており、人々は地代を 払っている。建物は自分たちでたてた。

住民

現在ほとんどの住民がスラウェシ出身のブギス人 (Bugis)。インドネシア時代に来ていた人もい れば、近年新たにやってきた人々もいる。

インフォーマント

主に話をきいたのはブギス人の青年ウディ(友人の ティモール人アンテロ)と中年女性のロスミヤティ。

  • ウディ(ブギスの青年)
  • オスミヤティ(中年女性)

ウディ

ウディはマカッサルから2013 年にディリにやって きたばかり。彼と仲良く話していた女の子はティモー ル人の母親とブギス人の父親のハーフ。祖母はカー ボベルデ (see CPLP) の出身(マリアノとも親しい)。

衣類はスラバヤから仕入れている。

ロスミヤティ

ロスミヤティさんはマカッサル出身で、インドネシ ア時代にやってきて Merkado Lama で同じく衣類販 売を営んでいた。騒乱と独立(chaos)でティモールを離れた が、4 年前(つまり2010 年頃)に戻ってきて、現 在の店を開いた。

土地代は2007 年から2015 年までの契約で、当時は ひと月150ドルの契約だった。現在契約をすると 350 ドルになる。場所、面積によってはそれ以上の ところもある。地代以外にも3 ヶ月ごとに納税の義 務がある(百数十ドル。売り上げによる?)。

衣類はジャカルタから仕入れる。縫製工場はバンドゥ ンにある。ジャカルタからスラバヤまでトラック、 そこからペルニでクパン、クパンから陸路で国境を 超えて運ぶ。国境でも関税を支払う。ロスミヤティ さん自身が買い付けに行くこともあれば、ネットワー クを利用し電話をして運んでもらうこともある。

仲卸としてのKA

カンプン・アロールは東ティモールの地方都市の商 店主にとって仲卸のような機能を果たす。まとめ買 いをすればその分安くなる(渡辺さんの調査でもス アイのデボスの市場の人々はカンプン・アロールか ら仕入れると言っていた)。

再開発

現在カンプン・アロールに対しても政府は立ち退き を求めており、それに対しインドネシア大使館を通 じ、代替案を提示するよう要求している。 KKMS(Kurukuran Keluarga Makassar S?)という在 東ティモールのマカッサル人同郷会を通じて交渉。 代替案としては、新しい土地と建物、もしくは土地 だけでも用意することを求めている。