国境を越えた市場

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女のパッサール

「パサールへ行くのは、イブの方が多い。」と言わ れる。

「男も女も」とも言われるが、 これまでの印象では女性の方が積極的なイメージ。

国境のパサール

月末の金曜日に開催。国境そばのインドネシア側 に場所が設けられている。通貨はルピアが使われる が、ドルを使う者もいる。「ブギス商人 (Bugis) は、ドルで も品物を売る」。 パサールで使われる言語は、ダワン語 (Dawan) 。

パサールはにぎわう。「ケファ Kefamenanu からだけでなく、 ソエSoe、クパン Kupang からだって人が集まる。」 ブギスたち (Bugis) がトラックで乗り付けて商品を並べ、大変な混雑だ という。

パサール・トノ

毎週火曜日に開かれる。オエクシ県を代表する パサール。インドネシア側からは、PLB(パス・リ ンタス・バタス)を持っている者たちが、ポスを 通って入って行く。ただし、PLBは経済活動を前提 としたものではない。パサールで買った品物を、 インドネシア側で売るために持ち込むことができ ない。よって、出るときにはポスを通るが、パサー ルで買った商品はジャラン・ティクス (jalan tikus) を通して運 び入れる。

パサールで買う主な商品は、 ロンタル (lontar) から作ら れた酒。 TL独立前から、サイノニ村、テス村、ナ パン村の者たちは、酒をオエクシ (Oecusse) で買っていた。 ルピアでの買い物はできない。ドルでないと、売っ てもらえない。

オイクシからインドネシアへ

オエクシ側からインドネシア側に運ばれるものは、 米ドルのほかには、前述の酒 (ロンタル椰子 (lontar) から 作る)、米、砂糖。ケファ (Kefamenanu) で買うよりも安価。そ の他、牛など家畜もオエクシ(Oecusse) の方が安い。これら の例外を除くと、「オエクシの物価はケファの2倍 近く」ともいわれる。砂糖は、ロンタルから作ら れる砂糖ではない。「東ティモールの政策で、安 い値段にしているのでは」。

インドネシアからオイクシへ

インドネシア側からオエクシ側に運ばれるものは 様々だが、重視されているのは燃料(ガソリン、 軽油、灯油)(oil)。 様々な商品が運ばれているが、限 られた資本を用いて密輸を行い稼ごうとするとき、 選択肢としてまず挙がるのが燃料。 そのほか、 オエクシ(Oecusse) 側で田植えが行われる季節には肥料も重要 な商品となる。燃料と肥料は、オエクシに運び入 れることを禁じられている。また、タバコと酒類 は、正当な輸出の手続きを行うと高い税金がかか る。よってこれらもジャラン・ティクス (jalan tikus) を用いて 入れられる。