インタビューUNTLエリジア先生
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インタビュー
- see 奥田2014年調査日程 viagem Okuda 2014
エリジアさん
ポルトガル生まれの31歳。
2008年に東ティモールに来て今の職に就く。
そのまえはギニア・ビサウ。 ポルトガルでは就職したことはない。 いつかはポルトガルに帰りたい。
UNTL ポルトガル学科の構成
開学(2001年)
2001年、UNTL が設立され、 ポルトガル語学科も開学当初からある。
当時は10人のポルトガル人教員。 学生は50人ほどだった。
学生は主に年配で、 ポルトガル時代に教育を受けた40代、50代だった。
赴任(2008年)
Elisia 先生が着任した2008年は 年配の学生と18歳ちょいの若者が半々ずつ。 現在は主に若者。 320人の学生。 教員は2008年時点で6人の東ティモール人。
現在(2014年)
現在は13人のうちElisia先生のみがポルトガル人。
ポルトガル学科の教育
ここでの教育は困難もある。
まず、学生は他の学科に入ることができずに、 ポルトガル語に仕方なしに入学する学生がいる。 また、ポルトガル語学科を 「ポルトガル語を学ぶコース」と思って入る学生も。 実際はポルトガル語教育を学ぶコースで 教員になるための学科。 このため、学生のポルトガル語レベルが十分でないことも多い。 年によっては ポルトガル語教育のみに集中しなければならなかったこともある。
授業以外で学生はポルトガル語を使う機会がない。 特に文化的なことを学ぶ機会が極端に少ない。 大使館に働きかけてそういう機会を作ろうとしている。 たとえば演劇をしたり。
小学校のモデル校 model school での ポルトガル語教育はうまくいっている。 生徒たちはポルトガル語能力が高いし、 ポルトガル語が好きだ。 それ以外の学校ではポルトガル語教育が十分では ない。
教科書
たとえば、 ポルトガルの二つの大学が協力して教科書Manualを作った。
Universidade de AveiroとUniversidade de Minho。
それぞれの大学が手分けしてレベルごとの教科書 を作成し、 大学のHP(Cooperacao)で公開しているし、1 東ティモールの学校に配布した 2 しかし、それを用いているところもあるが、 段ボールに入ったままのところもあるだろう。 学生用の教科書と、 教師用のガイドがあるが、 使われているかどうかはわからない。 東ティモールはまだ教育制度が整っていない。 数学の先生がポルトガル語を教えていたりする。 専門と教えている科目が一致していない場合がある。
調べよう。
うとのこと。 自由にダウンロードできる。
教育実習
私たちの学生は教育実習をしている。 実習の場は Colegio Paulo Sexto。 いつもこの学校。 ここが学校制度がきちんとしているから。 他のところでは、 行っても黒板に「今日は授業がありません」と書かれているだけだったり、 生徒や先生が来ていなかったり。 どこか学校をみつけたら入ってるといい。 入っても問題ないと思う。 きちんと授業が行われていないことがよくあることがわかるだろう。
ポルトガル人とブラジル人の ポルトガル語教員のプログラムがあり、 大学の先生に教えるコースを行っている。
ティモール・レステの大学事情
東ティモールには11の大学がある。 9大学がディリで、 エルメラ、バウカウにそれぞれ一大学。
ティモール・レステのポルトガル語
ポルトガル語は日常語にはならない。 学生たちはいろんな言語を話す。 マルチリンガルだ。 しかし、どれも言語として完璧に話すわけではない。 テトゥン Tetun と、 少しのインドネシア語 (Indonesian) と、 少しの英語(English) と、、、 といった具合。
読む習慣がなく、 論理的思考のための言語を持っていない。 カトリック系やモデル校を卒業した学生は能力が 高い。 公立の(モデル校でない) 学校の卒業生は学習に困難を抱えている。 (学歴は同じでも)出身校によってレベルの差が大きい。
大学生の留学先
(ポルトガル語専攻のみならず大学全体で) 留学先はポルトガル、ブラジル、インドネシアが 多い。 ポルトガルとブラジルは奨学金が多いから。 インドネシアは近くて比較的安いから。