2025-07-11 [News] どんな方法をつかって、右翼は進歩的な社会を破壊するのか?冗談によってだ ---The Guardian の 2025-07-10 付の社説だ。先日口頭発表したぼくの論文、「いじめの誘惑」に引用できるし、もしかしたら、ぼくの議論を発展させることができるかもしれない

食事、コンピューター、インドネシアについてのひとり言。 ときどき人類学なども。

[2025-07-11] [The Guardian]
原題は: How does the right tear down progressive societies? It starts with a joke.

現代アメリカは「右翼の冗談」の宝庫なので わざわざ類例を引くこともないだろう。 日本では、百田の「30歳越えたら子宮摘出する」の例が「冗談ごかし」としては 一番よい例かもしれない。

なお、関係するぼくの論文は以下のとおり: 「いじめの誘惑」。 なお、英語版は: “Temptation of Bullying”

以下、 ChatGPT によるこの記事の要約である。

🧠 記事の主旨

ジョークによる過激発言の容認:右派メディアでは、ボンディング発言(「冗談だから」「ちょっとした思考実験」)として、暴力や差別的発言が軽視される傾向がある。これは進歩的社会を破壊する戦略的な「笑い」を利用している、と筆者は指摘します The Guardian。

具体的事例

ロッド・リドルの爆撃発言:

『スペクテイター』誌でグラストンベリーやブライトンへの爆撃を示唆。

彼は「仮説的に、ちょっと憧れて」と表現し、冗談扱いされたが、社会ではもっと厳しい反応になっても不思議ではない 。

ルイス・シャファーの障がい者への発言:

GB Newsにて「障がい者の生活保護を受けてる人は『ただ飢えさせればいい』。それができないなら処刑?」という主張を「思考実験」として語った 。

問題の構造

「戦略的メインストリーミング」:ユーモア・アイロニー・ミームを用いて、タブーやヘイト思想を正当化・拡大する手法。特に極右のプロパガンダ手段として注目されている 。

「アイロニー中毒」:笑いと冗談で徐々に暴言を日常化させ、差別的・暴力的発言と真意との境界をぼやけさせる状態 。

実例として Christchurch テロ:攻撃前の予告にミームが利用され、後に同様の「ジョーク」で追認・祭り上げられた 。

関係者の過去の暴力行為:リドルの家庭内暴行疑惑や、ジェレミー・クラークソンの侮蔑的なコメント(メーガン妃への「裸パレード」「超公務員は射殺」といった発言)もユーモアの名目で流布されている 。

筆者の警鐘 右派による「冗談だから」と責任を曖昧にする言説戦術は、社会の寛容性を侵食し、人権や共生の土台を切り崩すものである。

誰もが「ちょっとした笑い」として流せるようになると、公的議論や社会倫理は蝕まれてしまう。

✅ 結論

差別や暴力を「冗談」で正当化するメディアや言説の構造は、社会のタブー意識を壊し、徐々に過激な思想を受け入れる土壌を作ってしまう。進歩的な民主社会を守るためには、こうした言論形態に対して一線を引き、きちんと責任を問う必要がある、という強い警告を込めた評論となっています。