わたしの論文の書き方

markdown の私的拡張版

Satoshi Nakagawa

2023-05-09

1 はじめに

私の履歴書 で書いたように、 私はかつて自分で作った “yyaml” という名の 言語(文書清書システム)(document formatting system) で 論文を書いていた。1 ほとんどの文書清書システムは 草稿のさまざまな要素(題名、著者名、強調する場所)をマークアップする、 いわゆるマークアップ言語の一種である。

2 文書清書システム

文書清書システムと呼ばれるものには、 rofflatex (tex)html などなどがある。 そして markdown もまた文書清書システムである。

3 Beamer 向け

原稿とは別に発表用のスライドを作るのは愚の骨頂である。2 わたしのやりかたは次のようなものである。 原稿は1つにして、 使う清書システムを変える3 だけで、 ある時は提出用の完成稿が出力され、 ある時はのスライドが出力され、 さらには配布用のハンドアウトが出力されるようにするのだ。4

3.1

「行頭が ★ である行から、 空行までの塊」は 特別な意味がある。 ★印のあとに半角のスペースをおいてタイトル部分を書きます。 この行を「タイトル行」と呼ぼう。 (タイトル行の直後にある空行は無視される。) タイトル行のあとに内容が続く。

たとえば、つぎのような塊である。



: 8つの謎

| から                         |                       へ |
|:-----------------------------|-------------------------:|
| 複製する分子                 |     原始細胞中の分子集団 |
| 独立の複製体                 |                   染色体 |
| 遺伝子および酵素としての RNA |  遺伝子としての DNA と、 |
|                              |   タンパク質としての酵素 |
| 細菌細胞(原核生物)         | 核とオルガネラをもつ細胞 |
|                              |             (真核生物) |
| 無性的なクローン             |               有性の集団 |
| 単細胞生物                   |         動物、植物、菌類 |
| 孤独性の個体                 | カーストをもったコロニー |
|                              | (アリ、ハチ、シロアリ) |
| 霊長類の社会                 |       人類の社会(言語) |

3.2

3.3 BEGIN SUMMARY


<!-- BEGIN:SUMMARY -->

こうすると

<!-- END:SUMMARY -->


3.4 PAUSE

4 handout 向け

5


  1. わたしのオリジナルの清書システム、yyaml も同様のエコシステムを形づくっていた。

  2. Windows 語を使えばパワーポイントの類である

  3. あるいはオプションを変更する

  4. わたしのオリジナルの清書システム、yyaml も同様のエコシステムを形づくっていた。